患者様中心と CRO の役割

これまでバイオ医薬品企業は(規模の大小を問わず)、現在の医療業界が「患者様中心」に移行している様子を目の当たりにしてきました。 結果、こうした企業の多くが医薬品開発戦略に患者様の声を取り入れ、あるいは今後取り入れようと 患者様中心と CRO の役割しています。

この広がりつつある「患者様中心」の動きを臨床研究組織 (CRO) はどのように受け止め、対応すればよいのでしょうか?私たちはこのほど、コーヴァンス臨床開発・市販化サービス担当グループプレジデントの Jonathan Zung 博士にインタビューを行い、この「患者様中心」の高い重要性と臨床開発業務への影響について博士の考えを聞きました。
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生物製剤の製造プロセスと品質に対するコントロールの確立

101679_Large-Molecule_1575263331患者様が薬剤ボトルのラベル表記を読むときは、中身が正しい薬剤で、安全かつ望む効き目があり、正しい服用量が記されていると考えるのが普通です。同様に、製薬企業も、薬品の製造工程と品質管理試験を頼りに、患者様の信頼に応えられる薬品を作り出さなければなりません。

生物製剤の医薬品開発においては、高品質の製品を製造するための工程が、アスピリンなどの鎮痛薬に代表される低分子医薬品と比べて、あまり明確でないのが実情です。コーヴァンスおよび「セントラルラボ GMP 試験 」モデルに見られるように、ふさわしいパートナーを選ぶことで、生物製剤の検証と製造における一貫した品質への取り組みを円滑に行うことができます。    続きを読む

統合ソリューション:複数のエンドポイントをひとつの研究に統合することで高まる信頼性

Covance のナイフ「全体は部分の総和に勝る」という言葉は、チームワークと相乗効果を高めるためによく引用されますが、医薬品開発にも当てはまります。単独でエンドポイントを評価する研究には価値があり、望ましい結果を達成できます。しかし、複合研究によって、より複雑な対象における複数のエンドポイントを評価することで、さらなる全体像が明らかになることも多くあります。

安全性テストで使われる動物における「3R 」、つまり削減 (Reduction)、改善 (Refinement) 、代替 (Replacement) の見地からも、複数のエンドポイントをひとつの研究に統合することで医薬品開発の初期段階における新たなベストプラクティスが生まれつつあります。統合ソリューションは、より良い理解、早期の意思決定ポイントの発見を推進し、臨床成果の信頼性を高めることにより個々の研究の価値を最大化することができます。

単純なコンセプトですが、単なる個別研究の組み合わせに留まるものではありません。統合的なソリューションには、個々の独自な医薬品開発プログラムの目的に応じた実験的戦略と、関連するエンドポイントの独自な組み合わせが必要となります。 続きを読む

バイオロジックスの開発における落とし穴を積極的に回避するには

バイオロジック開発では、優れた科学が常に優れた製品を生み出すとは限りません。適切な研究を適切な方法で行うことが、製品の可能性を実現するうえで最も重要です。どの研究をいつ実施すべきかを把握すること、そして製品の開発状況に即してデータ分析を行うことが、成功と失敗の明暗を分けます。

カキバイオロジックスにおいては「製品はプロセスそのもの」

治療用タンパク質や DNA ワクチン、モノクローナル抗体、融合タンパク質を含め、生物学的製剤は大きく複雑な分子であるため、物理化学的な分析方法で完全に定義することができません。多くは複雑なプロセスを経て、遺伝子操作された生細胞から製造されます。生物学的製剤は通常、低分子の薬品の大きさの 200 倍から 1,000 倍になり、原料の生物学的性状から、その製造過程は生来可変的で、製品には不均一性が伴います。 続きを読む

生物分析に対するグローバル標準を形成

Global Bioanalysis Consortium当社が新薬申請のためのサンプルの濃度データを提供する場合、お客様はこれらのデータの品質、正確さ、制度が規制機関の期待に沿うものだと考えます。このような期待は、1990年に開催された初の全米の AAPS/FDA ワークショップ(クリスタルシティ I)以来広がりつつあります。その後のワークショップと結果として発表されたホワイトペーパーにより、方法確認とサンプル分析の実行に関するガイダンスの基礎が確立されました。これらの文書は、米国食品医薬品局 (US FDA) や欧州医薬品庁 (European Medicines Agency) などの規制機関によって出版されました。 続きを読む

生物学的治療と免疫原性の医薬品開発における考慮事項

免疫原性

新しい化学物質とは異なり、生物学的治療薬は免疫原性をもつ可能性があり、このような製品を使って治療を行うと、まれに患者様が重度の疾病を患うことがあります。このため、医薬品開発のすべての段階において、免疫原性が薬品の投与、有効性、毒性に与える影響を理解することの重要性を見過ごすことはできません。

現在市場では癌、アルツハイマー、関節リウマチ、多発性硬化症、HIV/AIDS などの治療のために 200 種類を超えるバイオテクノロジー製品が販売されており、さらに 400 種類を上回る治療薬の治験が進行中です。2014年には医薬品の売上トップ 100 のうち 50% がバイオロジックスになると予測されており、これは2008年と比較して 28% 増になります。 続きを読む

専任リソース契約を検討するスポンサーがいる理由

スポンサーと CRO の関係の多くは、特定のプロジェクトに焦点をあてた 1 つまたは複数の契約に基づくものです。スポンサーがプロジェクトを提供し、通常はいくつかの CRO によって入札が行われます。プロジェクトが特定の CRO によって落札されると、この CRO が施設のセットアップ、テクノロジーに関する決定、スタッフの割り当て、ワークフローの構築、適切な規制ガイドラインへのコンプライアンスの確保といったロジスティクスに対する責任を引き受けます。プロジェクトが完了すれば、少なくとも別のプロジェクトでオファー、入札、落札のサイクルが繰り返されるまで、同スポンサーと同 CRO の関係も終了となります。

特に小規模で明確に定義されているプロジェクトなどでは、こういったタイプの業務提携を好むスポンサーもいるものの、 このような契約に基づく関係には問題があると考えるスポンサーもいます。

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ドライブロッドスポット手法が復活

DBP パンチカード近年、血液サンプル内の薬物濃度を測定するために、 ドライブロッドスポット法が見直されつつあります。サンプルあたりの血液量が少なくてすむ、保存可能期間が長いためロジスティクスが容易になる、サンプルに有害性がない、環境温度で保存できる、コストを削減できるなどのメリットによって、 ドライブロッドスポット手法が従来の血漿と血清の血液サンプル手法よりも人気を集めるようになっているのです。

ドライブロッドスポットはほぼ 50 年前に開発された手法ですが、この手法の限界のため、医薬品の発見と開発のプロセスではこれまであまり利用されませんでした。これまでは分析技術が十分でなかったため、このようなごく少量の血液から信頼できる量的データを得ることができませんでした。しかし、最近の技術の進歩(主に超高性能液体クロマトグラフィーと質量分析法 (LC-MS/MS) により、この限界が克服され、 ドライブロッドスポット手法によって特定の分子が存在するかどうかだけでなく、分子が量的にどの程度存在するかも確認できるようになったのです。 続きを読む