ブレグジットに関する最新情報

英国(UK)が欧州連合(EU)を離脱することを議会で承認して以来、ラボコープとその医薬品開発事業部門であるコーヴァンスは状況を注意深く見守り、英国ならびにヨーロッパの製薬業界への影響を検討しています。当初のブレグジット期日(2019年3月29日)以降ずっと、当社では英国と欧州連合の交渉の結果を問わず、お客様に継続したサービスを提供する準備ができています。

2020年6月には将来的な関係上の合意事項を決定する集中協議が決定されましたが、移行期間が終わる2020年の終わりに「合意なし」となる見通しは引き続き現実的です。したがって、当社では引き続き必要に応じて計画を調整していきます。コーヴァンスのミッションである健康と暮らしの向上に則して、ラボコープとコーヴァンスは、英国と欧州連合 27 ヵ国の患者様が安全で効果的な医薬品を引き続き利用できることが非常に重要である、という業界全体の意見に賛同しています。

背景

英国 (UK) 議会、欧州理事会、欧州議会は英国の EU 離脱協定を承認し、2020年2月1日をもって施行しました。これにより英国は移行期間に入りますが、2020年12月31日までは欧州連合 (EU) 域内市場の一部としての権利と義務を引き続き保有します。

この離脱協定では2020年7月1日までに一回に限り移行期間の延長を認めていますが、英国の議会はいかなる延長にも反対し、欧州連合 27 ヵ国に延長の申立はしない旨を正式に通達しました。

ブレグジット 亀裂の走る壁を背景に半分ずつ描かれたブルーの欧州旗と英国旗

英国は欧州連合と交渉するにあたり、自由貿易協定の草案を公表しました。欧州連合は、部門的要素に関する交渉に移行する前に解決すべきいくつかの問題点を指摘しています。これにはガバナンスのほか、欧州連合内の市場にアクセスするための公平な場の作成が含まれます。英国は欧州連合のアプローチを、EU 域内の他の貿易パートナーに対する要求を上回る規制調整を求めているとして拒絶しました。 

将来の関係上の合意事項に関しては、あまり進展が見られないものの、2020年6月には EU 27 ヵ国と英国が交渉をさらに積極的に進めることで合意に達しました。しかし、今年の終わりになって「合意なし」となるシナリオがなくなったわけではありません。

もし貿易協定が結ばれない場合、英国と欧州連合 27 ヵ国は世界貿易機関(WTO)の規定に基づいて貿易を行うことになります。

移行期間中に変わること

  • 移行期間中、英国が EU の諸機関や統治機構に参加しない可能性を除けば、英国は基本的に EU 加盟国と同様に扱われます。EU 法も引き続き英国に適用されます。これは実質的に、英国は移行期間中に改定されたものも含めすべての EU 法規を適用しなければならない一方で、法規の制定に関する発言権はなくなったことを示唆します。

  • 英国は EU 関税同盟および単一市場にとどまり、人・物・サービス・資本の移動の自由の 4 つの自由と、すべての EU 政策を保持します。

  • 同時に英国は EU 離脱により、他の貿易相手国と交渉し、自由貿易などの協定について交渉が可能になりました。また、移行期間終了後に改定を考える法規制も検討されます。つまり、英国は場合によっては EU 法規から離脱する準備をしているということになります。

ブレグジットの主な節目:

  • 2020年夏の終わり頃:英国の交渉終了目標
  • 2020年10月中旬:英国、欧州理事会、加盟諸国による承認の期間を踏まえた合意の期限
  • 2020年12月31日:延長の要請がなければ移行期間はこの日に終了 英国は EU 規制の適用外になります。英国と EU 間の今後の関係について合意がまとまらなかった場合、英国と EU 間の貿易は WTO の規則に従って行われ、北アイルランドに関しては離脱パッケージが適用されることになります。 

当社の優先事項と準備

今後の当社の優先事項は以下の通りです:

  • 税関と規制の円滑化によって、一刻を争う治験キットや生体サンプルの滞りない輸送を実現し、また英国と欧州連合 27 ヵ国間の物品の輸送の遅延を最小限に抑えること。

  • 英国で働く欧州連合 27 ヵ国の国籍を持つ従業員、ならびに欧州連合 27 ヵ国で働く英国国籍の従業員の雇用を維持し、国際的人材へのアクセスを確保すること。

  • 英国と欧州連合の法律の足並みを揃え、また相互承認、等価もしくは他の企業間の協定を維持して、英国と欧州連合間における研究や医薬品開発の協力を可能にすること。

  • 優遇税制を確保して、英国における将来的な研究開発を支援すること。

  • 事業の繁忙期や流れをカバーするための欧州連合 27 ヵ国と英国間の企業内における一時的移動を現行のまま維持する。

当社は2017年6月以降、当初の2019年3月のブレグジット開始日に合わせた完全導入準備を含む緊急対応策を策定し、展開してきました。そして、この対応策を引き続き調整し、今後の英国と欧州の貿易協定交渉の結果がどうであれ、十分に対応できる準備が整っています。

当社は、ブレグジット後の国境で発生し得る遅延リスクの軽減を目的として、英国のハロゲートとヨークの両事業所において認定事業者(AEO:Authorised Economic Operator)認定を取得しました(AEO ステータスは国際的に認知されている品質マークで、安全な国際サプライチェーン、そして効率的で規則を順守した税関審査や手続きを示します)。

当社は英国製薬産業協会(APBI:Association of the British Pharmaceutical Industry)、欧州製薬産業連合協会(EFPIA:European Federation of the Pharmaceutical Industry and Associations)、臨床研究機関協会(ACRO:Association of Clinical Research Organizations)などの企業団体と密接に連携しているほか、直接的な働きかけを通じて、お客様や企業にとってベストなブレグジットの結果が得られるよう促しています。  

ラボコープとコーヴァンスは、引き続きこの地域で起こり得る法律や規制面での変更を注意深く見極め、どんな英国の規制シナリオや英国対欧州連合関係にも対処する準備ができていると確信しています。 


コーヴァンスのブレグジット対策の詳細をご覧ください

お客様の開発プロジェクトに関連するより具体的な情報をご希望の場合は、CovanceBrexit @ Covance.com までお問い合わせください。