ブレグジットへの備え

ブレグジットが患者様や治験、医薬品開発にどんな影響を与えるか、ご心配ではないでしょうか。EU と英国の決別という前例のない出来事に先行きが不透明ななか、お客様の化合物や機器、試験、治験、製造のプロセスをすみやかに移行できるよう準備を整えておくことが大切です。 

欧州理事会と英国は2019年4月11日、英国の EU 離脱を 6 か月延期することで合意し、期限は2020年1月31日まで再び延期されることになりました。

コーヴァンスと親会社であるラボコープは 3 年間にわたり、「英国の合意なき」ブレグジットを念頭に積極的にシナリオを想定してきました。

コーヴァンスでは、2016年6月からブレグジットの展開に注目してきました。2017年半ばには社内のブレグジットタスクフォースを正式に結成。以来、業界団体と協力して英国と欧州の各国政府に直接働きかけ、強力なパートナーシップをもって、我々の業界への影響を最小限にとどめられるよう尽力しています。 

ブレグジット 亀裂の走る壁を背景に半分ずつ描かれたブルーの欧州旗と英国旗

コーヴァンスのブレグジット対策の主な項目:

サプライチェーン

  • 重要な消耗品の仕入れ、保管、調達のそれぞれのニーズを評価しています。
  • ハロゲートとヨーク(いずれも英国)にあるコーヴァンスの施設は、認可事業者(AEO : Authorized Economic Operator)資格を取得しています。これは、信頼できる貿易業者を対象に、国境で混乱が発生した際に商品や資材の検査を簡素化し、出荷品の通関手続きを迅速化することを許可する制度です。
  • コーヴァンスは、英国の貨物輸出入のリスクを評価し(ヒト生体試料、動物サンプルについて)、英国における現行の輸出入手続き、または EU27 か国以外でのセントラルラボの活動を変更する必要はないと結論付けました。
  • コーヴァンスのセントラルラボの活動は、スイスのジュネーヴで行われています。スイスと英国は、両国間の現行の取引条件を保証する協定を締結しています。
  • コーヴァンスはハロゲート、ヨーク、リーズ(臨床研究部門)の施設にて、10月31日の翌日から 2 か月間の混乱に対応するため十分な在庫の確保と積み増しを行っています。  Envigo との取引により当社の傘下となったその他の非臨床 & 化学ソリューション施設(エア、ハンティントン、シャードロウ)でも、同様の対応を行っています。
  • また、引き続き英国の規制機関と緊密に連携し、コーヴァンスとのパイロットプロジェクトを通じて開発された新しい手順を活用して、動物サンプルの配送に対応しています。
  • 信頼できる運送業者との関係を確立し、必要な場合に応じて治験サンプルの輸送中に使用するドライアイスの在庫を補給できるようにしています。またこれに関連して、必要に応じた代替交通手段などを含む、10月31日以降の道路輸送に関する緊急時対策計画を用意しています。

規制

  • 化学 / 製造管理(CMC : Chemistry, Manufacturing & Controls)商品リリース試験に関する規制上の考慮事項は、米国が EU と締結した相互認証協定(2019年7月より全面施行)によって軽減されます。このため、EU 製品のリリースに関しては、現実的な代替策として、米国グリーンフィールドにある当社施設で試験を行なえます。
  • また、当社は EU 27 か国からの貨物の通関手続きについて、船積書類を追加しました。
  • さらに、当社施設におけるキットの在庫積み増しの必要性を評価し、EU 域内を通過せずに輸送するいくつかの選択肢があることを確認しました。

ベンダー / 非 IMP 計画

  • コーヴァンスでは、治験責任医師および分担医師の会議の開催や、開始時訪問に先立つ消耗品の用意など、治験施設の立ち上げおよび関連するその他の活動について、ベンダーネットワークとともに積極的なプランニングを行っています。
  • また、英国の国境を越える製品、サンプル、キットについて、輸出入のリスクを軽減するにあたり当社ベンダーの計画が十分であるか継続的にモニタリングしています。
  • コーヴァンスは、EU から英国へのデータ移転に対する影響を評価しています。当社は現在、EU 域外へのデータ移転に関して標準の契約条項を採用しています。また、必要に応じてモデル条項を採用しています。 

IMP

  • 当社は、英国の国境を越えるすべての製品について、(当社の施設または倉庫に)十分な在庫があることを確認しています。また、英国内および EU 域内での流通の必要性に応じて、倉庫の手配を行っています。
  • 温度管理が必要な IMP 製品や、患者様ごとに用意された IMP 製品については、配送の遅延のリスクを軽減するため、(事前出荷や英国国境での再冷凍など)代替手段を用意しています。

 

ラボコープ / コーヴァンスは、英国の合意なき EU 離脱の可能性に備え、関連するリスクを軽減するため、広範囲にわたる対策を整えています。国境での遅延など当社の力が及ばない事柄も一部存在しますが、お客様やパートナーと協力しながら、医薬品開発において混乱が生じることのないよう尽力してまいります。 


詳細について

医療機器メーカーの方は、医療機器に関する英国の合意なき EU 離脱への対策の記事も合わせてご覧ください。

相互認証協定を活用した市販医薬品リリース試験の潜在的リスクの軽減については、こちらをご覧ください。

お客様の開発プロジェクトに関連するより具体的な情報をご希望の方は、CovanceBrexit @ Covance.com までお問い合わせください。