コーヴァンスラボの CDx 開発と市販化

CDx の開発と市販化に向けた最適なプロセスの選択

より安全かつ効果的で適切な治療を、それを必要とする患者様に提供するため、CDx 開発(コンパニオン診断)戦略をプログラムに組み込む医薬品開発企業が増えています。 開発が成功すればコーヴァンスラボの CDx 開発と市販化 患者様や開発パートナーにとって非常に有益ですが、分析的・臨床的検証から、臨床的有用性の実証や規制当局の承認を得るまでの道のりは容易なものではありません。治験デザインに対する包括的な理解、治療および診断アッセイ両方についての規制当局への書類提出に関する戦略、また、市販化を成功させるための見通しを持つ必要があります。

業界では 2 つのモデルが検討されています。従来のアプローチは、in vitro 診断 (IVD) 企業、医薬品開発企業、そして臨床研究機関 (CRO) と 3者間の提携です。このアプローチでは、IVD メーカーがアッセイについて規制当局の承認を求めることになります。これにより、世界中で診断キットを分散的に展開することができるようになります。ラボ開発テスト (LDT) では、ラボがアッセイに対する規制当局の承認を得ます。このアッセイは、臨床的有用性と分析的妥当性を証明する特定の治験をサポートするために開発されたものです。この方法は通常、単一施設の市販前承認 (PMA) と呼ばれます。共同開発や並行して進められる医薬品と診断アッセイの業務のタイミングに左右されるような、長期にわたる難しい業務プログラムに着手する前に、これら両方のアプローチを検討する必要があります。単一ラボの PMA 承認アッセイから IVD アッセイへ橋渡しされる可能性もあるため、2 つのアプローチは互いに相いれないものではありません。これにより、複数のラボにわたって分散的な試験を行えるようになります。

IVD でのプロフェッショナルな関係を強化
提携モデル

IVD アッセイは通常、単一の診断企業によるアッセイプラットフォームにより開発、認証されます。診断企業は米国食品医薬品局 (FDA) から治験用医療機器に対する適用免除(IDE)を受け、治験内でのアッセイを活用して患者様の安全と有効性に関するデータを入手します。アッセイとプラットフォームの開発は、連邦規制基準 (CFR)820 に準拠した製造向け設計管理に従います。このモデルでは、メーカーはコンパニオン診断アッセイの市販化の前に PMA を申請します。

IVD モデルは通常、広範な地域に対応するメーカーによって採用されています。試験の実施や市販時のグローバルな拡販に役立つためです。このようなアッセイは臨床試験の試験対象患者基準の要件としてよく使用されます。そのため、治験サイト向けに治験参加予定患者を対象とした結果をすばやく出す必要があります。進行中の開発プログラム同様、これまでに成功した PMA 承認の多くにおいて、試験を行ったラボが、アッセイのパフォーマンスの特徴(感度、特異性、再現性)に関するデータを、臨床検査だけではなく、IVD メーカーにも提供しています。

適切な共同開発の関係を築くことにより、スケールメリットを達成することができます。パートナーとしては、医薬品やバイオテクノロジー企業、IVD メーカーや CRO、ラボがあげられます。この三種の組織がそれぞれの役割を考慮しながら、規制当局と治験の要件および技術的なプラットフォームはじめ共同開発のニーズを束ねる強力な戦略を練ることで、効率的なシステムができあがります。

このような関係においては、診断企業メーカーは開発段階のアッセイを提供して、広範な科学的リソースとコーヴァンスラボコープのような治験試験と臨床診療の両方を手掛けるラボの関与を利用して、市販化に至る時間を短縮できるのです。

CDx の臨床評価に向けた IVD の共同研究

最近のケーススタディにおいて、コーヴァンスはあるコンパニオン診断 (CDx) 開発企業と提携し、そのすべてのラボで同じ機器を使用することによってテクノロジーの統一を図り、多くのアッセイ較正器と制御器を使わないようにしました。その結果、すべてのロケーションにおいて、治験における診断共同開発に役立つ、統合可能で堅固なデータの提供が可能になりました。診断企業は、グローバルな臨床研究の拡充されたプラットフォームにアクセスすることが可能となりました。また、双方で共同アッセイ評価とトラブルシューティングを行って、アッセイの実績を全面的に改善し、CDx 検証を迅速に行うことができました。診断企業と製薬企業、試験ラボが相互に積極的に関わりあうことにより、薬品と診療の両方で統合的に使用できる確固としたデータの提供が可能になり、共同開発という関係における重要な利点を実現することができました。

LDT における潜在リスクの軽減

IVD 開発における提携モデルと同様、LDT の進行過程も治療開発における協同関係が必要で、規制に対する厳格な審査と検討の対象となっています。LDT の企画は、治療用医療機器に対する適用免除 (IDE) 前の規制当局とのミーティングから始まります。ここで、リスク水準を見極め、治療用医療機器に対する適用免除が必要かどうかを判断します。リスク評価の結果に関わらず、ラボは医療機器プロトコルを作成して適用免除の可否を決定する委員会(IRB)に提出しなければなりません。

アッセイは通常、最初の試験施設にて承認を受けるため、LDT により初期段階で発生するリスクを後回しにすることができ、開発プロセスがより効率的なものとなります。たとえば、PMA 提出に役立つ膨大な分析・検証作業を、治療に関する有利な暫定分析の後に行えるため、開発プログラムが柔軟になり、スケジュール管理が改善されます。単一施設による承認の方法においても、手法の比較分析の後にアッセイを他の試験施設に転送でき、もしそうした方法が必要であれば、IVD メーカーが橋渡しとなる研究を行った後に、複数の国で流用できます。

LDT はニッチマーケットの適応に最適です。というのも、このモデルは IVD 開発に必要な初期投資を減らし、プロジェクトのスケジュール管理に集中することが可能となるからです。LDT モデルは最初に標準的な CLIA レベルでの検証を行い、治験に適したアッセイが作成され、IDE プロセスの前に FDA と協議します。既述のとおり、LDT 法による併用アッセイの検証と承認は期限が押し迫っている状況において有効と言えます。

商業的戦略を成功に導くために

コンパニオン診断のルートとしてどれを採用した場合でも、重要なアッセイを市販化に導くには強力な商業的戦略が必要です。データに裏打ちされた臨床的有用性と明確に定めた効用を持ち、現行の臨床行為を覆すだけの高付加価値の診断に商業的な競争力があるのは自明のことです。

時宜を得た医療行為上の決定に応えるため、診断そのものは治療が承認された段階で市販化され、提携先ラボのワークフローと完全に適合するべきです。さらに、よく練られた戦略の一環として、早い段階で、市場規模や償還ストラテジー、採用を支援して問題点を明らかにする包括的な費用対効果分析などのマーケットアクセスを検討すべきです。

しっかりした CDx 戦略を開発して実施するプロセスにおいて、診断ラボと開発業務受託機関が経験豊富なパートナーとして有用です。ラボコープとコーヴァンスは、複数の治療分野において、FDA による CDx PMA 承認済みの試験の 3 分の 2 以上を手がけてきました。お客様のパートナーとして、当社は共同開発プロセスのあらゆる段階において最大限の支援を提供し、CDx と治療のプロセスを促進させるノウハウを持っています。技術的能力を統合し、規制の要件に対応しつつ、当社のグローバルネットワークを利用してお客様の個別化医療プログラムを躍進させるためにチームを組みましょう。

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Mark Roberts 博士、Alan Wookey

Mark J. Roberts 博士はノッティンガム大学(英国)の薬学部で博士号を取得しました。臨床診断の分野に 20 年以上関わっており、In vitro 診断業界およびリファレンス研究施設業界の両方において、上級管理職に就いています。2012年、博士はコーヴァンスに入社し、医薬品/コンパニオン診断の共同開発において製薬企業および診断薬企業を支援するために考案されたコンパニオン診断イニシアティブを先導しています。

Alan Wookey はコーヴァンス、コンパニオン診断部門のアソシエートバイスプレジデント兼エグゼクティブディレクターです。業界全体を対象に薬品会社、バイオテック企業とともにバイオマーカープログラムを、分析および臨床的検証から規制当局の承認、市販化に至るまで手がけています。
コーヴァンスの前は、アストラゼネカのオンコロジー臨床開発を率いる立場にありました。リバプール大学で微生物学の学位を取得した後、10 年以上にわたって薬理遺伝学と個別化医療を専門としてきました。

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