中国の医薬品開発におけるコーヴァンスの役割

中国の医薬品開発におけるギャップに対応

毎年、新薬が世界中で販売されていますが、米国や欧州に比べて中国の患者様が購入できるものは限られています。医薬品開発会社はこのギャップを埋めて、患者様のニーズに応えるべく医療システムを改善するために、新規化合物 (NME: New Molecular Entity) の販路を拡大しようとしています。この問題に取り組むため、グローバル市場における開発を同時進行させながら、変化の著しい中国の規制環境をくぐり抜けていく必要があります。

グローバル規制対応部門の責任者でバイスプレジデントの Bill Hanlon, PhD が先ごろ中国で行ったコーヴァンスクリニカルセミナーのプレゼンテーションで、最新の展望と戦略について語ります。

中国における「二重開発」の試み

「中国の医薬品市場におけるイノベーションと資金調達が進むにつれ、同国の医薬品開発会社は自国の患者様のニーズにしっかり応えられる立場にあります。」と Hanlon は話します。中国の医薬品開発企業は他国市場で出回っていない新薬開発にあたって、中国食品医薬品局 (CFDA: China Food and Drug Administration) のカテゴリー 1 の手続きに従っています。

ただ、中国以外の国に関して、開発企業は CFDA の承認を得てはじめて、米国や欧州での開発拡大に踏み切るところが多いです。しかし、国内外で開発の同時進行を支援するエージェントが当該国にいる場合、中国の企業が米国や欧州で医薬品を開発する際の制約は一切ありません。米国や欧州での開発においては伝統的に大手製薬会社がパートナーとして国内エージェントの役割を担ってきましたが、そうした関係を築くには時間がかかるのが常です。その遅延のために被害を被るのは中国の企業と、最終的には患者様です。

Hanlon は次のように語っています。「中国企業が開発後期と市販化におけるパートナーを探している間、自社製品を開発するにあたり、医薬品開発の経験がある委託研究機関 (CRO) が米国におけるエージェントとしての役割を果たすことができます。私はこれを『二重開発』のプロセスと呼んでいます」。これにより、中国企業がグローバル市場で対等にやっていけるようになります。

Hanlon はこう付け加えています。「中国における CMC の制度と前臨床の研究は、CFDA のみならず、欧州や米国における EMA/FDA の要件をも満たしていなければなりません。二重開発を成功に導くためには、よく練られた調整と計画がプロセスの初期に必要です。二重開発には、データの整合性と医薬品が高品質で高い信頼性を持っている必要があります。」

海外企業にとってのチャンス

海外の医薬品開発会社は、中国で提供する治療法について承認をとりつけるのにかなり苦労しています。Hanlon は、「これまで外国企業は国内治験のいわば代替として、国際的な多施設治験 (IMCT) のデータを使用することができました。」と話します。しかし2015年3月、CFDA によりこの選択肢はなくなりました。中国で IMCT を利用することはまだ可能ですが、輸入医薬品ライセンス (IDL: Import Drug License) を申請する外国企業にとって、同国内におけるフェーズ III 研究は依然として必須です。これが、海外企業が他国で最初に承認を受けた後で中国において新薬を販売するための唯一の方法です。したがって、海外企業には 3 つの申請に対して 3 つの承認が必要であり、長い審査期間を経てやっと中国市場での製品販売にこぎつけることになります。このプロセスは「3+3」規制の名でよく知られています。

Hanlon は次のように警告します。「規制はどんどん変わっており、すぐにまた変わる可能性があります。中国に新規化合物を流通させるには、こうした複雑な規制事情にいち早く対応できる医薬品開発パートナーと手を組むことが往々にして求められます。」

海外企業はコーヴァンスのような CRO と提携して、国内施設で前臨床の研究を行ったり国内で治験を実施することができます。Hanlon はこう続けます。「中国で作成された高品質のデータは CFDA だけでなく、欧州や米国における高水準の要件も満たすことができます。」

医薬品のギャップをなくす

中国の製薬業界が大きく成長し続ける一方で、複雑な規制環境下でのやり方を理解して医薬品登録にこぎつけることは非常に大事です。中国国内で新薬開発を行うにせよ、世界各国で開発された NME に対する中国での承認プロセスを加速させるにせよ、より多くの製薬会社が CFDA と国際的な規制の両方に対する知見を利用して国内でのパートナシップを結び、同時進行で開発を進めて今日みられる医薬品の深刻なギャップに対応しようとしています。

おすすめの記事…

人気の記事…