治験概要ドメインで FDA 申請をスピードアップ

治験概要 (TS: Trial Summary) ドメインは、電子申請に向けて試験データを標準化するうえで不可欠なものです。 FDA は2016年7月、試験データ技術的適合ガイド (Study Data Technical Conformance Guide) の 3.1 版を発行し、申請の際に研究開始日を特定する TS ドメインを含めるよう指示しました。治験においては、最初に被験者から出されたインフォームドコンセントの日付が研究開始日、非臨床研究の場合は研究に着手した日(プロトコルの最終決定日)が研究開始日となります。この記事では研究開始日の重要性を取り上げ、進行中あるいはこれまでの研究における申請を成功させるためのアドバイスを提供します。

標準に対する適合性を確認

非臨床データ交換のための標準 (SEND: Standard for the Exchange of Nonclinical Data) データセットすべてを、電子化されたコモン・テクニカル・ドキュメント (eCTD: electronic Common Technical Document) の申請に含める必要があるか判断するにあたり、研究開始日は最も重要な情報になります。2016年10月の CDER SBIA ウェビナーシリーズのひとつで、FDA はこの規定について詳しく説明しました。このアプローチは、端的に言えば「必要な研究データ標準を満たしていない申請の拒否手順の導入」について通達するものです。1

「専門的受理拒否基準 (technical rejection criteria)」と称されるこのイニシアチブは、より拘束力の低い却下によって、申請の受理拒否 (RTF: Refuse to File) / 審査拒否 (TRT: Refuse to Review) の回避を可能にすることが目的です。専門的拒否の導入により、治験依頼者は申請の適合審査に通らなかった部分だけを修正すればよく、研究を最初からやり直す必要がなくなります。

レガシー研究のレビュー

これまでの研究で2016年12月17日 (NDA/BLA) または2017年12月17日 (IND) より前に開始したものに関しては、治験依頼者は次の簡単な手続きを行うだけで技術的不適合通知を避けることができます:

▶ 研究開始日の日付情報が含まれた .xpt 形式の TS ファイルを添付。簡潔なこのファイルの特徴により、研究の状況や SEND 形式データの添付/除外について疑問の余地が生じることはありません。

混交研究に関する対応

治験依頼者は時に、対象範囲の研究と、規制要件の観点から対象外になったレガシー研究を組み合わせて申請することもありえます。規制当局は申請を受け取った後、TS ファイルを用いてシステム内で研究を分類します。レガシー研究は、再検証不要として「待機」に分類されます。そして対象研究は別の「待機」に分類されます。そこで define.xml および DM.xpt ファイルのさらなる検証が行われます。

レガシー研究の TS.xpt の例

参照:

  1. SDER 中小企業および業界支援 (CDER SBIA: Small Business and Industry Assistance) ウェビナー - eCTD における研究データ標準:新しい専門的受理拒否基準について知っておくべきこと (Study Data Standards in eCTD: What You Need to Know about the New Technical Rejection Criteria) 。2016年10月12日公開。

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