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コーヴァンスブログ - 医薬品開発におけるイノベーションの共有
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    • PK/PD モデリングおよびシミュレーション - 概要と最新のブログシリーズ


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      公開: 2017年11月09日 2:42 AM

      私が大学を卒業した同じ年に、古くからの家族ぐるみの友人が退職しました。彼はその経歴の大半を通じて、全米各地での農機具の設計および導入に関わってきました。私が就職するにあたってアドバイスを求めると、彼は次のような話をしてくれました。

      退職後 3 か月経った頃、カリフォルニアのある企業から、現場の整備士の元へ飛び機具の部品の不良について相談に乗るよう頼まれました。彼は現場に赴き、その企業の施設で問題の機具にチョークで「X」の印を付け、5 分滞在して帰路につきました。翌日、その会社から電話がかかってきて、何が必要かと聞かれました。彼は「X」の印を付けた箇所のことを話しました。「X」という簡単な印は、何年もの経験と複雑な機械の仕組みに関する理解に基づいて、故障の可能性のある箇所を示すものでした。

      彼によるとこの話の教訓は、「X」をどこに付けるか特定し判断できることだそうです。

      確かに、このことは(いくつかの例として)工学、製造、建設などの分野ではうまく行くかもしれません。しかし、遺伝子構造がそれぞれまったく異なる様々な生物を取り扱う医薬開発分野に適用するにはどうすればいいでしょうか?そして、当社が試験する医薬品の適応、モダリティ、薬理学における違いについてはどうなるでしょうか?

      医薬開発でどこに「X」を付けるべきなのか?それこそが PK/PD のモデリングとシミュレーションにおいて当社が対処する内容なのです。当社では様々なサービスを数多く提供しています。サービスには、PK、薬理学、または毒性学の研究の解釈をパラメータ化して導くために役立つ非コンパートメント分析から、試験生物種の解剖学的生理学、医薬品の物理化学的特性、そしてin vitroで試験された代謝プロファイルを考慮した完全な機構的 PK/PD モデルまで、多岐にわたります。これらの機構的モデルは数学的に PK を表し、より優れた研究とより良い決定をするうえで役立つ様々な結果をシミュレーションします。

      コーヴァンスは学界から大手製薬企業まで様々なパートナーと提携しています。当社はあらゆる開発の段階、無数の分子タイプ、病態、薬剤の投与経路にわたってお力になります。

      今後 6 か月間、当社は業界全体から多く寄せられる質問をトピックとして取り上げ、パートナーがプログラムをより効率的に推進するためのモデリングとシミュレーションのソリューションを当社がどのように提供しているかについて説明します。

      これから取り上げる予定のトピックをいくつか次に挙げます:

      バイオロジックスの標的介在性の薬物体内動態 (TMDD)

      TMDD バイオロジックス開発においてよく見られるとても一般的な現象です。医薬品の薬物代謝特性は、薬理学的標的の高親和性に左右されます。多くの場合、標的に対するこの親和性は医薬品が影響を及ぼす薬理学にとって有益ですが、当社は治療期間、投与法、さらに前臨床種の臨床への転換をオプティマイゼーションするための TMDD PK モデリングの使用について取り上げます。

      非コンパートメント分析:考慮すべき事項、効率性、SEND

      コーヴァンスのモデリングおよびシミュレーションチームは昨年、170 以上の特殊なクライアントをサポートする機会に恵まれました。当社は変則データの取り扱いから、PK/PD を特徴づけるための適切なサンプリング計画やパラメータ化まで、多種多様なアプローチや意見を目にします。この記事では、業界全体の観察とコンセンサスよってもたらされる当社のアプローチ、非コンパートメント分析で見過ごしがちな落とし穴、そして SEND 対応ドメインにデータを効率よく提出する方法について取り上げます。

      DDI の理解と予測のための生理学に基づいた PK モデル

      最近、薬物相互作用 (DDI) に関する FDA ガイダンスが改訂され、業界では潜在的な DDI を評価する際のリスクベースのアプローチの使用、そして当社が臨床試験をデザインし、製品ラベリングを開発する際に潜在的な DDI をさらに軽減することについての話題が飛び交っています。in vitro 代謝および薬物トランスポーターデータを使用し、重大な副作用を及ぼす医薬品で潜在的な DDI をシミュレーションするために使われる機構的モデルの作成について説明します。

      ファーストインヒューマン用量予測: お客様の医薬品に適応

      非線形薬物動態、in vitro-in vivo の相関関係、狭い安全域、非トランスレーショナル全身曝露、薬物トランスポーター、適応する前臨床種、標的識別、体表面のスケーリングおよびアロメトリー、MABEL、機構的な生物種間のスケーリングなど…

      お客様の前臨床データを理解し、安全なファーストインヒューマン用量を証明するうえでいくつもの要因があることは当社もよく理解しています。そのアプローチを簡素化してみましょう。この記事では、当社によるスポンサープログラムの評価方法のほか、制限を理解するためのサポートについて説明します。また、自信を持って投与するためのアプローチとすべてのエンドポイントを捉えるフェーズ I 研究のデザインについても取り上げます。

      モデルに基づいた医薬品開発:予測、定義、改善

      「すべてのモデルは間違っているが、役立つものもある」ということわざがあります。当社の目標は、このことわざで言われていることを改善することです。すべてのモデルには限界がありますが、その大半が有効であることを保証するために私たちは 3 つのことをしたいと考えています。

      • モデルの有用性と医薬品開発全体におけるモデルの意味について考察
      • 限界および特定のクライアントの視点を理解し、適切に解釈できるよう努める
      • 新たな情報(知識やデータ)を得るたびに毎回の繰り返しを改善

      この記事では、当社のアプローチについて、また時間やリソース、コストを節約するソリューションを見つけるにあたって当社がどのように支援できるか説明します。

      集団 PK/PD 分析および共変量の理解

      集団 PK および薬力学的分析を使用して、標的集団間の差異および変異を理解し、安全かつ有効な投薬の判断をサポートします。それらの分析は、前臨床および臨床データをサポートするために使われ、わずかなデータの統合を可能にするだけでなく、少ないデータと密度の高いデータを組み合わせることもできるようになります。医薬品開発の段階全体でこれらのテクニックを使った当社の経験を共有するほか、変異の原因(体重、代謝機能、患者の人口統計など)の調査に役立て、用量の濃度と有効性/安全性の関係に影響する共変量に基づいた投与法を調整する方法についても共有します。

      どこに「X」を付けるべきか話し合いましょう。私たちと共に学び、医薬品開発の過程で意思決定を下すための準備を整えましょう。

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